株式会社JMC

No.64 ケンタウロスオオカブト

Augosoma centaurus

試料外寸 - X:104mm Y:45mm Z:35mm
測定装置 - phoenix nanotom m
電圧 - 100kV
電流 - 130μA
ボクセルサイズ - 50.0μm
試料提供 - 株式会社バンダイ様
3Dデータの操作方法

株式会社バンダイ 様
カプセルトイ「いきもの大図鑑」シリーズ
ケンタウロスオオカブト スキャンデータ


ケンタウロスオオカブト(ケンタウルスオオカブト)は、西アフリカから中央アフリカの熱帯雨林にすむ大型のカブトムシです。オスは頭に1本、胸に先の分かれた1本の角をもち、角を除いた体長は40〜60mm、角を含めると85mmほどになります。幼虫は朽ち木や腐植土を食べて育ち、成虫は樹液に集まります。現地ではアブラヤシやココヤシなどヤシ類の害虫として知られる一方、地域によっては食用にされています。

本試料は、株式会社バンダイ様のご依頼で、CTスキャンを実施しました。本3Dデータはカプセルトイ「いきもの大図鑑 かぶとむし11」(全6種)で使用されています。
株式会社バンダイ様 「いきもの大図鑑 かぶとむし11」: https://gashapon.jp/dangomushi/special/beetle11/

CTスキャンでは、頭部の角も胸部の角も内部が中空で、薄い外骨格(クチクラ)の壁だけで長い角を支えていることが分かりました。頭角の壁の厚みは0.23〜0.29mm、断面のおよそ半分が空洞です。胸部には筋肉とみられる繊維状の組織が左右に大きく詰まり、鞘翅の下には膜質の後翅がたたまれたまま収まっています。腹部では体節ごとの仕切りと、内部を走る管状の構造まで観察できました。
Tomographic imagesで頭部と前胸(胸の前半)が黄色、鞘翅が水色に見えるのは、X線の吸収の強さ(CT値)で色分けした表示のためで、色の選び方は設定でも、差は実物の違いを映しています。背中側の外骨格は前胸で厚さ約0.6mmあるのに対し、鞘翅は約0.2〜0.3mmと薄く、背の合わせ目付近では上下2枚の板を細い柱でつないだ中空の構造でした。戦いに使う角を根元で支える前半身は厚く、飛ぶときに開く鞘翅は軽く作られていると考えられます。