トンボ目オニヤンマ科に分類されるトンボの一種で、日本に生息するトンボ類の中では最大の種類で、オスよりもメスの方が大きいです。
中胸と後胸は1つに真隣、羽を動かすための筋肉が発達しています。飛行能力に優れ、空中で静止したり、後ろ向きに飛んだりできます。肉食で、時にはスズメバチも捕食します。顎の力が強く、咬まれると出血することもあるようです。
成体の複眼は美しいエメラルドグリーン色をしており、約2万個からなる個眼で構成されています。この眼で素早い動きも敏感に反応できるつくりになっています。
翅は表面に棘のような突起物がいくつも確認できます。飛翔中はこの突起物を利用して上手く飛行します。翅表面の凹凸で渦を発生させ突起物で渦の形を保つことによって、外側の空気が翅の後方へ流れ、わずかな風でも安定した浮力で飛ぶことができるようです。
断層画像で観察すると、筋肉が密集しているのは胴体の胸部から腹部に当たる部分でした。オニヤンマはこの強靭な筋肉を使い、翅を動かして飛翔しています。羽は非常に薄く、CTでの撮影難度が高いため、胴体とは別で撮影を行っています。