ミヤマクワガタは、北海道から九州まで日本の山地・丘陵の広葉樹林に分布する、日本を代表する大型のクワガタムシです。和名は標高の高い「深山(みやま)」に多く見られることに由来し、オスは頭部に大きく張り出す冠状の突起と、内歯の並ぶ立派な大顎をもちます。夜間にクヌギやナラの樹液に集まり、比較的涼しい環境を好みます。
今回スキャンしたのは、苔丸インテリア様が手がけた一点もののアート標本です。標本に針を刺さず、いままさに飛び立つ瞬間の躍動感をそのまま留めた作品で、生きものの美しさを損なうことなく“かたち”として昇華させています。その繊細な造形を、産業用CTで非破壊のままデータ化しました。
作品制作:近藤一起 氏(苔丸インテリア):
https://kokemaru-interior.com
CTスキャンでは、内歯を連ねた大顎の湾曲した形と、その開閉を担う頭部・胸部の発達した筋肉、そして体を軽く保つ外骨格(クチクラ)の内部までがはっきりと確認できます。上翅(前翅)の下からは、飛翔に用いる膜状の後翅を広げた姿も捉えられ、薄く軽量化された翅から、体内に張り巡らされた気管(呼吸器)に至るまで観察できました。







































































