三葉虫は古生代の海を代表する節足動物で、海底を這うように生息していました。体は硬い外骨格で覆われ、ダンゴムシのように体を丸めて身を守る「抱球姿勢」をとる種も多く存在しました。約3億年もの長い間にわたり、環境に合わせて数千種以上へと多様な進化を遂げています。
CTスキャンでは、外骨格の精巧な重なりに加えて、内部に点在する黄鉄鉱(パイライト)の輝きを鮮明に捉えることができました。これは三葉虫が化石に変わる過程で、体内の軟組織や隙間に鉄分が沈着・結晶化したことを示しています。黄鉄鉱は鉄を主成分とする物質であり、周囲の成分に比べて比重が高いため、CTスキャンを用いることで化石を破壊することなく、その分布を立体的に可視化することができました。


