シュモクザメは、温帯から熱帯の海を回遊するサメの仲間で、体長は1mほどのものから、大きなものでは4mにも達します。
左右に大きく張り出した特徴的な頭部は「頭鰭(とうき)」と呼ばれ、視覚・嗅覚・電気感覚など、さまざまなセンサーが広く分布しています。
これにより、獲物の位置や動きを高精度に捉えることができます。
本試料は、株式会社NHKエンタープライズ 様のご依頼で、NHK Eテレ「ギョギョッとサカナ★スター」の企画としてCTスキャンを実施しました。
「ギョギョッとサカナ★スター」番組HP:
https://www.nhk.jp/p/ts/P58QMGP4K1/
CTスキャンでは、この頭鰭の内部に複雑な神経構造や空洞構造が存在することが明らかになりました。
また、頭部から尾の先までしなやかに連なる背骨は、泳ぎの際の推進力を支える重要な構造です。軟骨でできた骨格は複雑な形状をとりつつも軽量に保たれており、神経や内臓を効率よく保護していることが観察されました。