チンアナゴは、インド洋や西太平洋の暖かい海に生息するアナゴの仲間で、体長は30〜40cmほどになります。砂地に縦穴を掘って体を埋め、群れで揺れるようにして顔だけを出す姿がよく知られています。潮の流れに合わせて体を傾けながら、流れてくるプランクトンを効率よく捕食する独特の生態を持っています。
本試料は、株式会社NHKエンタープライズ 様のご依頼で、NHK Eテレ「ギョギョッとサカナ★スター」の企画としてCTスキャンを実施しました。
「ギョギョッとサカナ★スター」番組HP:
https://www.nhk.jp/p/ts/P58QMGP4K1/
CTスキャンでは、眼窩や口周りの骨が精密に組み合わさり、わずかな水流の変化にもすばやく反応できる構造になっていることがわかりました。
全身にわたって連続する脊椎の構造は、穴へ素早く引っ込むための柔軟性と、体を支える強さの両立を実現していることが見て取れます。